こども達の生死を分けるのは、そばにいた人が病院に来るまでの間に正しい対応をしたかどうかに全てがかかっています。乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)は、それまで元気だった赤ちゃんが、事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気です。
日本での発症頻度はおよそ出生4,000人に1人程度と推定され、生後2ヵ月から6ヵ月に多いとされています。
SIDSの原因はまだわかっておらず、誰にも起きうる可能性があります。だからといって日々恐怖を感じながら育児をする必要はありませんが、現段階で「古典的統計」にわかっていることと何をすべきかについて簡単に書きたいと思います。
SIDSの発生率を高める3つの因子として、うつぶせ寝・たばこ・人工乳とされています。
ただし、これはあくまでもデータ上のもので本質であるかはまだわかっていません。
データを細かく見てみると、これらに共通しているのはどれだけ育児に目を配っているかという背景が見え隠れしており、その詳細に関する研究は現在でも進んでいます。
ただ、現状としてこれらの原因はできるだけ取り除いて育児をしてあげたいですね。
【厚労省のページ】http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/sids.html
さて、原因がまだ不明瞭な今、最も大切なのが、万が一、そのようになってしまったときの対応です。
【今、そばにいる子どもが呼吸が止まっています。】
あなたはどうしますか?
1.助けを呼ぶ→119、旦那を呼ぶ
2.気道を確保する
3.脈や呼吸を確認して、場合によっては心臓圧迫をする
これを正しい方法できちんとできますか?
言うのは簡単、頭で覚えるのは簡単。しかし、きちんとできないと実は全く意味がありません。
多くの研修医達を指導してきて完璧に初めからできる人は10%前後でした。
我が子のみならず、お友達から助けを求められた時を考えて、日頃から正しい知識と技能を身につけておくと良いですね。
当院では今月講習会を行います。応募枠が狭いですが、まだ空きがありますのでご連絡ください。