2020年4月20日月曜日

充分頑張ってます!/ Another message for everyone

平素よりクリニックのご利用ありがとうございます。

既に充分過ぎるほど外出自粛されていると思いますが、今がインターネットが普及していない時代で、物も情報も充分手に入らなかったらと想像すると、少しぞっとします。
感染者数の増加にはどうしても目が行きがちですが、しつこいようですが皆様にとって重要なのはそこではなく、今実行している予防策を、今までどおり維持することだけです。それ以上は必要ありません。

もう見られている方も多いと思いますが、厚労省発表資料をまとめた東洋経済様のサイトがあります。

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

4/19時点で日本国内の感染者数10219名で、ご年齢が不明な方353名を除き、50才未満の方が5314名とのことでした。死亡者数が161名で、そのうち50歳未満の方が4名いらっしゃいますが、30才未満ではまだお一人も亡くなられていません。
若い方々でもこれだけ不安になるということは、お年寄りや、基礎疾患を持っている方、抗がん剤等使用中の方の不安たるや、想像を絶します。緊急事態宣言というのは、そのような特に強い不安を抱えている方々のためにも、早く日常に戻れるよう、元気な方々もお互い感染させて広げないようにしましょうという、国や自治体からのメッセージとも言えそうです。予防に関しては、日頃の皆様の心がけで充分です。あまり遠い未来の心配はし過ぎず、早期の解決を信じて、頑張りましょう。

興味深い論文がありましたので、新型コロナウィルスについてご興味ある方は、以下読み進めてみてください。

Cristiani氏らは最新の論文で、小児の新型コロナウィルス感染症が比較的軽症である理由について考察しています(European Respiratory Journal, Apr 2020)。詳細は省きますが、小児では①NK細胞(真っ先に異常な細胞を見つけて攻撃する細胞)などのリンパ球数が成人と比較すると多いこと、②ACE2タンパクが多いこと、③”trained immunity”と呼ばれる”自然免疫”の記憶システムが活発にはたらいていること、などが関与している可能性を述べています。順番に考えてみます。

①  小児期はNK細胞を含むリンパ球の数が元来多いこと、新型コロナウィルス感染で重症化した成人ではリンパ球数が著明に減少していると報告されていることなどから(Zhouら, The Lancet, Mar 2020)、”自然免疫”(先天的に備わっている、体内に侵入した病原体をまず最初に攻撃するしくみ)を司る実働部隊が小児の方が多く、有利にはたらいている可能性があります。
②  ACE2タンパクは肺、心臓、腎、腸などに多く存在し、新型コロナウィルスが細胞内に侵入するときにまず結合する細胞の膜にある受容体です。今回亡くなられる方の多くが肺炎を伴っていますが、肺炎等からARDSと呼ばれる重症の肺損傷を引き起こすことがあります。ACE2が多いとARDSに保護的にはたらくことが知られており、小児でACE2が多く発現していることが有利にはたらいている可能性があるという推測です。(ウィルスというのは、不思議なことに元々生物が持っている、普段は異なるはたらきをしているタンパクに結合して感染が成立します。)Kubaらの報告によると、(ウィルスの重要な部位がほぼ同じ構造である)SARSコロナウィルスをマウスに感染させると、肺におけるACE2発現が減少すると述べており(Nature Medicine, Aug 2005)、新型コロナウィルスでも同様の現象が生じる可能性がありそうです。
③  免疫でお馴染みの、皆様がワクチンを打たれたり水痘などに罹ったりして体内で作られる”抗体”というのは、特異的に病原体を攻撃する後天的に獲得するしくみで”獲得免疫”と呼ばれ、免疫記憶として長期的に持続します。一方、先天的に備わっている”自然免疫”には免疫を記憶するしくみは存在しないと考えられていましたが、非特異的で短期的であると推測されているものの、ワクチン接種や病原体の感染後、同じ病原体や構造が類似するような病原体に感染した際も幅広く攻撃することが分かってきています(Neteaら, Nature Reviews Immunology, 2020)。これを”trained immunity”と呼んでいます。まさに免疫のトレーニングです。日頃からウィルス感染を繰り返し、自然免疫が高まっている小児は、この機能が優っている可能性があるという考えです。感染症に対する症状が、年齢の高い子と比較すると乳児の方が一般的に少し症状が強い理由として、この影響が考えられています。

この数ヶ月で出てきた数ある論文の中の一つをご紹介しました。上記はまだ仮説の段階ですが、小児で軽症の要因はおそらくこれらを含めて複数あると推測されます。ACE2への新型コロナウィルスの結合から始まる、各種症状の出現に関わる遺伝子は多数あり、遺伝学的な個体差や人種差などが死亡率の違いに影響を与えている可能性などについても、今後研究が進むのかもしれません。

普段繰り返し風邪を引くのも、長い目で見ると体を守るという点では意味のあることと言えそうです。ワクチンと有効な薬がこの病気との戦いを制するのは間違いありませんが、病気の知見が増えることがさらに治療への近道となります。科学や医学に国境はありません。力を合わせて、予想以上に早く終息してほしいですね。

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I guess everyone is exhausted because of the avoiding of outings, but I shudder to imagine this situation occurring at the time before the spread of the internet when it was difficult to obtain enough information without going out.
We need to keep an eye on the increase of the COVID-19 cases in Japan, but the most important thing for us is to keep on preventing the virus like always.
Let me attach a link to Toyo Keizai online site which shows the data on COVID-19 in Japan graphically.

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/en.html

As of April 19th, 10219 people were tested positive, of which 5314 cases were below the age of 50 excluding 353 cases whose ages are undisclosed. 161 deaths were reported so far, of which 4 cases were below 50 y/o, but no deaths are reported among the people aged below 30.
The level of anxiety about the virus among the elderly people and patients who have underlying diseases is unimaginable, when younger people at lower risk are also anxious about it.  We might need to take the decision of state of emergency declaration as a message to keep on preventing from transmitting the virus among younger people, in order to get back to normal as soon as possible for those who are suffering the most.  Let’s continue to practice our everyday preventive actions and believe that the situation improves in the near future.

An interesting paper has been submitted from Italy.  Let me explain a part of the characteristics of the COVID-19 below.

Cristiani et al. recently made some speculations about why children have milder symptoms than adults in COVID-19(European Respiratory Journal, Apr 2020).
i)         Lymphocytes including NK cells (which attack abnormal cells initially) are in greater amount in children.
ii)        The level of ACE2 is higher in children.
iii)        Innate immune memory called “trained immunity” might be important.

Let’s look into the details.

i)            The facts that healthy children have higher level of lymphocytes including NK cells compared to adults, and that the adults with severe disease after the infection of novel coronavirus have decreased lymphocytes (Zhou et al., The Lancet, Mar 2020), might tell us the importance of the level of lymphocytes which are used in “innate immune system” by attacking viruses initially.

ii)           ACE2 protein is expressed in lungs, heart, kidneys and intestine and is a receptor of the novel coronavirus which exists at the cell membrane.  Most patients who have severe disease with the virus have pneumonia which could develop ARDS, a serious condition of lung damage.  The higher level of ACE2 might be advantageous in children because of its known protective effect in lung damage.  Kuba et al. reported that SARS-coronavirus (whose structure is very similar to the novel coronavirus) infection in mice reduced ACE2 expression in the lungs (Nature Medicine, Aug 2005), which probably causes similar results in the novel coronavirus infection.  

iii)          “Adaptive immunity” is an acquired immune system which eliminates particular pathogens highly specifically and provides long-lasting immunity, for example by producing antibodies after vaccination or having a certain viral infection such as chickenpox, etc.  On the other hand, “innate immune system” was thought to have no immune memory until relatively recently, but it is assumed to have nonspecific short-term memory after vaccination or infections (Netea et al., Nature Reviews Immunology, 2020).  It is called “trained immunity” due to the “training” of innate immunity after infections.  Because children frequently experience viral infections, this innate immune system is assumed to be activated more than adults.  This age-dependent maturation of the immune system might be causing newborns to be more susceptible to infections.

These still remain a speculation and there might be many other reasons why children have milder symptoms.  Since many genes are related to the symptoms caused by the viral infection, further studies might be conducted to see whether genetic differences affect morbidity and mortality rates in this infection.

Frequently catching colds in preschools might be meaningful in protecting the body in the long term.  Vaccines and effective drugs are necessary to end this fight against novel coronavirus, but accumulating knowledge will be a shortcut to the treatment.  Science and medicine have no borders.  I hope the situation improves earlier than expected by cooperating each other.

2020年4月13日月曜日

診療時間変更のお知らせ/ Notice of change in operation hours

平素よりクリニックのご利用ありがとうございます。

緊急事態宣言による政府・自治体からの外出自粛要請もふまえて、患者様とスタッフの安全確保を第一に考えた対応として、しばらくの間、診療時間を短縮させていただくことといたしました。

<診療時間の変更>
2020416日(木)より 
 
8:30-19:00 9:00-18:00 (診察予約のお電話受付は8:3017:30
患者様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況、政府・自治体からの要請等によっては、診療時間を再度変更することがございます。
その場合にはホームページ等にて随時お知らせいたします。

一日も早い終息と、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

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Following the state of emergency declaration, our operating hours will be changed temporarily from Apr 16th (Thu);

8:30-19:00 9:00-18:00 (Appointment by phone 8:3017:30

We apologize for the inconvenience caused and appreciate your understanding.

We wish everything returns to normal soon.


2020年4月9日木曜日

頑張りましょう!/Message for everyone living in Japan

平素よりクリニックのご利用ありがとうございます。

新型コロナウィルス感染症の感染者数増加に伴い緊急事態宣言が出されましたが、当院では院内の消毒作業やスタッフ同士の距離感を含め、引き続き注意しながら診療してまいります。
長期処方等については可能な範囲で対応させていただきますので、お電話にてご相談いただけますでしょうか。

アメリカのCDC(疾病対策センター)から4月6日に経過報告がありました。(一番下にリンクを貼らせていただきました。)4月2日までのアメリカ国内のデータをまとめたものです。簡単に述べますと、アメリカの18歳未満の人口(ここでは小児、とします)が22%で、新型コロナウィルスと診断された15万人弱のうち、2,572人 (1.7%)が18歳未満でした。まだ未完成のデータですが、回収できた報告によると、18~64歳(ここでは成人、とします)の93%に対して小児では73%で発熱、咳嗽、呼吸苦を認めました。また、成人の10%に対して小児全体の5.7%が入院となりました。これまで18歳未満のうち3名の死亡が確認されているようですが、基礎疾患等についてはまだ不明であるとのことです。
成人と比較すると明らかな感冒症状を認めない場合があることや重症度も低いことは、ご承知の通りかと思います。軽症や無症状の患者さんから感染するケースがあるため、予防していきましょうと書かれています。
予防については、皆様が日頃から行っているマスク・手洗い・うがい、で十分です。不要不急の外出は自粛しなければいけませんが、お子様には、適度に散歩もさせてあげてください。陽に当たらせてあげてください。密集しなければ大丈夫です。

ネガティブな情報が多く、日に日に不安が募っているかもしれませんが、今踏ん張れば必ずやゴールは来ます。誤解を恐れず言えば、感染症において一番重要なのは感染者数ではなく、死亡率です。現時点で、これは日本では極めて低いです。検査していないからではないかという不安があるようですが、この現状で、臨床診断で新型コロナウィルス感染が疑われて、しかも院内感染が生じるリスクもある中で、検査を敢えてしないということはまずありえません。僕の多くの仲間も頑張っていますが、言い換えれば、日本ほど緻密な、手を抜かない医療をする国は無いと断言出来ます。いろいろと言われてはいますが、皆さんが住んでおられる日本の医療・医療政策・保険システムは世界でもトップクラスです。他国の情報に一喜一憂せず、自信をもっていきましょう。

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I, as a Japanese, want to deeply thank all the people living in Japan for cooperating to prevent the novel coronavirus from spreading rapidly. 
There might be a wide spectrum of opinion about the relatively small number of PCR tests performed in Japan, but since the most important goal for any infections is to save lives, considering the relatively low death rate so far in Japan compared to other countries, the strategy against the virus doesn't seem to be wrong.  We need to take into consideration our different cultures and also different genetic backgrounds when we fight against diseases.  There is no single answer to control a novel infection.

I guess the next few weeks will still be difficult for your children, but let's try our best, and we will definitely reach our goal!

Let me attach a link to the CDC weekly report.  Some clinical features of the infection in children are reported.
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6914e4.htm


2020年4月4日土曜日

BCG接種について

平素よりクリニックのご利用ありがとうございます。

新型コロナウィルス感染症に対するBCGの効果について議論がなされていますが、現時点ではあくまでも仮説の域を超えません。
BCGの現在の位置づけは、乳幼児期の結核による重症化を防ぐためのワクチンです。

接種時期についてですが、生後5~8ヶ月が推奨されています。あまり早期に接種すると骨炎等の副反応が起きる可能性も指摘されており、当院でも早期の接種は行っておりませんのでご了承ください。

2009年の新型インフルエンザ感染症のときも、世界的にみて日本における死亡率の低さが話題になりました。新型コロナウィルスの感染者数は依然増えていますが、皆様の日頃の衛生面における努力と高齢者様への配慮が、現在の日本の(比較する性質のものでは無いかもしれませんが)比較的低い死亡者数につながっているかと思います。僕が偉そうに言えた立場ではありませんが、そこは自信を持って頂いて良いと思っています。

必ずゴールは来ますので、みんなで乗り越えましょう!!

2020年4月3日金曜日

4/4(土)の14:00~18:00は北東功医師と院長の診察になります。

いつもクリニックのご利用ありがとうございます。

4/4(土)の14:00~18:00は北東功医師(聖マリアンナ医科大学病院教授・新生児科部長)と院長の診察になります。 

どうぞ宜しくお願い致します。