2012年9月27日木曜日

RSウイルス感染症の増加が報告されています。

今年も昨シーズンに続き、冬場に流行するRSウイルス感染症が早期から増加しています。報道では、昨シーズンのピーク時を超えるほどということでした。

このRSウイルス、我々小児科医を毎年悩ます呼吸器感染(上気道炎や気管支炎・肺炎)を引き起こすウイルスです。

症状としては、鼻汁・咳嗽といった上気道の症状から始まることが多いです。また乳幼児で喘鳴(ぜーぜー)や呼吸数の増加などを認める場合には注意が必要です。

このウイルスは、生後1ヶ月前後のお子さんでもかかってしまうような感染力の強いウイルスです。ご兄弟姉妹やご両親が“鼻かぜ”程度であっても、乳児には症状が強く出ることもありますので、ご家族みんなで手洗い・うがいをしっかり行いましょう。
特に1~2か月の乳児がいらっしゃるご家庭では注意が必要で、お兄ちゃんお姉ちゃんがお風邪のとき(RSウイルスの可能性がないとはいえません)、なるべく接触を少なくしましょう。

そして、“かぜ”として経過していても、徐々に症状が変化(悪化)する場合もあります。お子さんの呼吸の様子や哺乳力、平穏に眠れているか、などを観察しましょう。呼吸状態が悪化する場合には、夜間でも受診が必要になることがありますので注意しましょう。