まだまだ昼間の蒸し暑さはこたえますが、朝晩は秋を感じるこの頃です。
報道では、季節性インフルエンザの発生が沖縄県や鹿児島県などで多く、奈良県や東京都の墨田区でも学級閉鎖が報告されています。この時期としては、例年に比べ多くの発生が報告されています。
感染予防の対策は、これからさまざまなところで目にすると思いますが、いくつか要点を挙げたいと思います。
①体調をととのえること
・栄養や休養をしっかりととり、ウイルスに負けないからだ作りを心がけましょう。「ちょっと具合が・・・」という時には、できる範囲で積極的に“寝る”ことをお薦めします。
②日常生活での対策
・乾燥を防ぎ、湿度を保ちましょう。ウイルスは低温・低湿度を好みますので、加湿器や干し物を利用して湿度を保つように心がけます。
・手洗い・うがいの励行:これはみなさんご存知ですが、繰り返し行うことが大切です。普段の外来診療では、「うがいは、1日4-5回はやってね」、とお子さんに声をかけるようにしています。
・その他には、マスクの着用や人ごみを避けることなどが挙げられます。
③ワクチン接種による予防
“インフルエンザワクチンを接種したのにかかってしまった”ということは残念ながらありますね。しかし、だからといって接種しない、というのは早計です。インフルエンザワクチンの予防効果は、高齢者においては、約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があるとされていますし、ワクチン接種の目的として、感染予防・発病予防の他にも、重症化予防や蔓延(まんえん)の予防といったことが挙げられます。