日曜の朝、時間があるときは「がっちりマンデー」という番組を観ています。製品の開発や製造現場などは楽しく、また非常に勉強になります。
今朝は同局のドラマ「Jin」とコラボレーションという企画でしたが、その中にペニシリンという抗生物質が取り上げられていました。この抗生物質(抗菌薬とも呼ばれます)、医療の現場で細菌感染症に対して、幅広く用いられ重用されます。しかし、抗生物質は万能でしょうか。
抗生物質は基本的に、細菌に対して効力を発揮します。しかし、いわゆるウイルス感染症には直接の効果はありません。われわれ小児科医が日常遭遇する“かぜ”の原因としては多くがウイルスの感染なのです。ですから、“熱が出た”、“咳が多い”という症状のとき最初からの抗生物質の投与は正しくない場合もあります。
ただ、主治医の先生が細菌感染症を考慮して抗生物質を処方される場合には、きっちりと内服することが大切です。“良薬は口に苦し”という言葉があるように、“上手に内服できず可哀相だから”と処方された内服薬を中途でやめてしまうのは得策ではありません。