手足口病は、初夏から初秋にかけて流行の見られる感染症で、乳幼児やこどもでよく見られます。発熱、口の中の痛み、水疱を伴った発疹が特徴ですが、最初の症状は発熱のみということも多いです。発熱が始まってから1日か2日で口の中の痛みが出現します。口の中に小紅斑(こうはん)が出現し、水疱性発疹となり、しばしば小さな潰瘍となります。皮膚の発疹は、1日から2日で小紅斑から盛り上がり、水疱を伴うこともあります。発疹は、かゆくなく、通常手のひらや足の裏に出現しますが、昨今は肘や膝を中心にみられる場合もあり、水痘(水ぼうそう)と間違われる場合もあります。また発疹はおしりにも出現することがあります。口の中の潰瘍だけの場合や、皮膚の発疹だけの場合もあります。
何種類かのウイルスが病原体となります。コクサッキーウイルス、あるいはエンテロウイルスという名前のウイルスです。なおこれらのウイルスは、種類によりヘルパンギーナの病原体ともなります。
ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期)は、通常3日~7日です。手足口病は重症化することは少なく、多くの場合7日から10日で治りますが、まれに髄膜炎を伴うことがあります。元気がない、頭痛・嘔吐を伴う、高熱が持続する、などの症状が見られた場合は、早目にご相談ください。
*今回のお話は、横浜市衛生研究所のホームページを参考にさせていただきました。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/handfoot2.html