「世界で、糖尿病患者が3億人を突破した」という記事がありました。糖尿病には、いくつかのタイプがあり、このうち肥満やメタボリックシンドロームと関係が深いのが2型糖尿病で、生活習慣(食事・運動など)の改善を図ることが重要な治療の柱になります。
この2型糖尿病、近年では小児でも増加しています。肥満や肥満傾向の児童が増加していることとも深く関係しています。
食生活では、糖質や脂質のとり過ぎ、食事バランスの崩れが挙げられます。安価で高カロリーな食べ物(ジュース、インスタントラーメン、スナック菓子など)が氾濫(はんらん)している現代で、これらをまったくとらずに暮らすことはなかなか難しいことですが、保護者(親)がしっかり意識することで、摂取を減らし、バランスのよい食事に近づけることができると思います。
また肥満のある児童に対しては成人と同じように運動療法がすすめられますが、小児の場合、自覚症状がなく、将来の病気のリスクを言われてもピンとこないのではないでしょうか。からだを使った遊びをとおして、楽しさを実感することができたら「治療」ということを意識せずに継続できると思います。
そして、最も重要で効果的であると思われるひとつの方策は、幼少のころから運動習慣をつけていくということです。これまでにもお伝えしてきましたが、からだを使った遊びを家庭で楽しく行い、継続していくことで「運動しなさい」と言われなくても運動の習慣が自然に身に付いていくことが期待できます。
目黒通りこどもクリニックでは、「親子でいっしょに遊ぼう!!」を合言葉に「健やか親子教室」を開催しておりますので、次回開催の際には皆さんのご参加をお待ちしております。