2011年10月7日金曜日

インフルエンザへの対策。

 先日、山口県の幼稚園でインフルエンザによる今季初めての学級閉鎖が報告されました。まだ各地での流行は報告されてはおりませんが、今後の動向に注意が必要です。

また感染予防の対策としては、さまざまなところで目にすると思いますが、いくつか要点を挙げたいと思います。
①体調をととのえること
・栄養や休養をしっかりととり、ウイルスに負けないからだ作りを心がけましょう。「ちょっと具合が・・・」という時には、できる範囲で積極的に“寝る”ことをお薦めします。
②日常生活での対策
・乾燥を防ぎ、湿度を保ちましょう。ウイルスは低温・低湿度を好みますので、加湿器や干し物を利用して湿度を保つように心がけます。
・手洗い・うがいの励行:これはみなさんご存知ですが、繰り返し行うことが大切です。普段の外来診療では、「うがいは、1日4-5回はやってね」、とお子さんに声をかけるようにしています。
・その他には、マスクの着用や人ごみを避けることなどが挙げられます。
③ワクチン接種による予防
“インフルエンザワクチンを接種したのにかかってしまった”ということは残念ながらありますね。しかし、だからといって接種しない、というのは早計です。インフルエンザワクチンの予防効果は、高齢者においては、約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があるとされていますし、ワクチン接種の目的として、感染予防・発病予防の他にも、重症化予防や蔓延(まんえん)の予防といったことが挙げられます。

③のワクチン接種についていえば、対象の年齢のお子さんは積極的に接種するようにし、6ヶ月未満のお子さんをお持ちの親御さんは、ご自身が罹患してご家庭に持ち込むことがないように接種することが薦められます(もちろん手洗い・うがいなど日常生活の予防対策が重要なのは言うまでもありません)。