2014年2月2日日曜日

無煙たばこの危険性について。

先日、小児科学会のホームページに以下のように無煙たばこの危険性について周知する文章が載っておりましたのでその一部をご紹介します。

「2013年8月1日、日本たばこ産業株式会社(JT)が大阪市内で無煙タバコ(商品名「ゼロスタイル・スヌース・レギュラー」「ゼロスタイル・スヌース・ミント」の 種類)の販売を開始しました。
これは、小さなティーバッグ様の袋の中に、粉砕したタバコの葉と様々な添加物を入れたもので、この袋を口に入れて歯肉と口唇の間にはさみ、主に歯肉からニコチンを吸収させる製品です。この製品は、煙は出ませんが、発がん物質を約30種類含んでおり、がん(口腔・食道・胃・膵臓など)、心疾患、脳血管疾患などのリスクを高めるほか、妊婦が使用すると死産のリスクが高まるというデータも出ています。
使用時には血中ニコチン濃度が速やかに上昇し、ニコチン依存も生じます。普通のタバコと違って、使用中も周囲の人に気付かれにくいため、未成年者に広まる可能性があり(現実に米国では無煙タバコを使用する青少年が増加しています)、中には無煙タバコから始めて普通のタバコ喫煙に移行する者も出てくると予想されます。
さらに、小さなティーバッグ状のため、乳幼児でも口に入れやすく、誤飲の危険性が大きいと考えられます。また、ニコチン等の成分の溶出が早いため、万が一飲み込んだ場合、ニコチンが急速に吸収される危険性があります。
本製品は、煙が出ないため害が少ないと思われがちですが、上記のようなリスクが明らかであり、たとえば欧州連合(EU)諸国では、スウェーデンを除いて販売が禁止されています。」

たばこの煙による被害ではありませんが、使用者本人の健康被害の危険性がありますし、周囲に気づかれにくいため未成年者に広がる可能性が危惧されますね。
また重要なのが誤飲です。ニコチンなどの成分が溶け出すのが早いため、誤飲したお子さんにニコチンが急速に吸収される危険性があるということです。

厚生労働省もホームページや全国自治体への通知で、無煙タバコの危険性について周知に努めているようです。