2012年7月22日日曜日

水いぼの自然経過と治療の考え方。

水いぼ(伝染性軟属腫)の潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)はだいたい2~7週間くらいですが、それ以上に長い場合もあります。また自然治癒する傾向があるのですが、これにはかなり個人差があり、数週間~数か月といわれています。場合によっては年単位で続くこともあるようです。
治療に関しては、自分から自分への感染や他の方への感染を防止するために行われるわけですが、なかなかいい方法がないというのが現状です。確実に治療するには、ひとつひとつをつまみ取る必要があります。しかし痛みを伴い、お子さんに苦痛を強いることになります(そのため保険の適応はないですが、局所麻酔のテープを貼ってからつまみ取る、という方法がとられることもあります)。そのほかには、液体窒素による凍結療法などがあります。


これまでは、保育園やプールなどで「うつす・うつされる」ということから、水いぼを取らざるを得ないことが多かったのですが、現在は、徐々にではありますが水いぼを社会的に許容する方向に向かっているようです。


気をつける点としては、多発している場合は、プールなどでタオルやビート板の共用をしないようにする、プール後によくシャワーを浴びる、ことが挙げられます。また皮膚の接触感染なので、湿疹などを伴って掻いてしまうと次々と増加してしまうことがあるので、スキンケアをしっかり行い、皮膚の健康を保つことが重要です。