夏風邪が流行し始めています。
“夏風邪”という定義が厳密にあるわけではありませんが、アデノウィルスやエンテロウィルスといった、比較的気温が高めの時期に流行する、発熱・咽頭痛・下痢・嘔吐・発疹などの症状を伴うことが多いウィルス感染を指します。エンテロウィルス感染を疑わせる患者さんはまだ少ない状況です。特にエンテロウィルスの“エンテロ”は腸管という意味で、腸管内で増殖するウィルスの総称で、非常に多くの種類があります。夏風邪で下痢・嘔吐が出現することが多いのもそのためです。またエンテロウィルスは、頻度は少ないものの、他のウィルスと比較すると髄膜炎を起こしやすいウィルスとしても知られています。
発熱がありながらも比較的元気で、咳や鼻水などが無い場合でも、口内炎などによる強い咽頭痛で水分摂取困難となる場合もあります。大人にも感染し、同様の症状が出現することがありますのでご注意ください。気になる症状などありましたら、お気軽にご相談ください。