2013年1月24日木曜日

夜の咳


クリニックには、「夜になると咳がひどくて起きてしまいます」や「寝入りばなや朝方の咳が多くて・・・」といらっしゃるお子さんが見受けられます。
この夜に多い咳、どんなことが考えられ、どんな対処がよいのでしょうか。

もともと夜には自律神経の作用で昼間の活動時よりも空気の通り道(気道)がせまくなりやすい、ということが背景にあるようです。頻度として多く見受けられる病態について紹介します。
かぜや気管支炎、肺炎などの呼吸器感染があると分泌物(痰や鼻汁)を排出するために咳が起こりますが、より夜や朝方に咳が増加することがあります。また、熱は下がったけれど夜・朝方の咳が続くというように感染の回復期にも夜の咳がみられ、長引くということがあります。

そして気管支ぜんそくがあったり、ハウスダストやダニ、かびなどにアレルギーがある場合にも、夜就寝する際に、咳(やぜーぜー)が増えるということがみられます。

対処法としましては、お部屋の加湿を行うことが挙げられます。また、少し上体を拳上するということや横向きに寝かせることも有効な場合があります(ただし乳幼児では、ゴロンとベッドなどから落ちないようにご注意ください)。咳で起きてきてしまうようなら水分をとらせましょう。
咳き込んで嘔吐してしまう場合は、痰がいっしょに切れて呼吸は楽になる場合が多いです。子どもは吐くと「悪いことをしてしまった・・・」と思いがちですから「痰がきれて(呼吸が)楽になって良かったね」と安心させてあげましょう。

かかりつけや病院の先生から処方いただく薬もあわせて使用し、よりよい睡眠がとれるようにサポートしてあげましょう。