2013年3月20日水曜日

PM2.5はたばこの煙も危険だ。

日本禁煙学会はこの2月に題名のような見解を発表いたしました。直径が2.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の微粒子は化石燃料や草木などが燃えたときに発生します。たばこの煙もそのひとつで、喫煙者が吸う煙ではなく、フィルターを介さずに周囲に広がる副流煙に多いのです。学会の専門家は、中国から飛来するPM2.5よりも「受動喫煙の影響の方が大きい」と主張しています。

実際に測定されたデータをまとめた学会の資料では、自由に喫煙できる居酒屋のPM2.5の濃度は空気1立方メートルあたり586マイクログラムで、中国政府が「最悪」と評したときの北京市の大気とほぼ同じ水準だそうです。禁煙席でも、喫煙席とガラスや壁で完全に仕切られていない場合は336マイクログラムに達しているそうです。

国の環境基準値は1日平均で35マイクログラム、環境省がまとめた外出自粛などを呼びかける暫定指針は70マイクログラムです。環境基準値は、1日分の測定値から1時間分の平均を算出したものでありますから、上の禁煙学会のデータとは単純に比較することはできません。むしろ環境省や自治体が発表する速報値に相当します。しかし、大気汚染の速報値で100マイクログラムを超すことはほとんどないそうです。
屋外の大気汚染にも気をつけなくてはなりませんが、受動喫煙にも十分気を配って、お子さんたちを守っていかなくてはならないと思います。
*今回のお話は、日本禁煙学会ホームページおよび報道を参照いたしました。